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【お仕事のはなし】相手のお気持ちを察せられるようにならねば

お仕事のはなし

確定申告シーズン間近

個人事務所を本格稼働させてから、約2年が経ち、所得税の確定申告シーズンも2回目を迎えようとしています。

12月くらいからお問い合わせが来始めて、1月以降はちょこちょことお問い合わせをいただくような状況になることが、感覚としてわかってきました。

昨年の反省も踏まえ、あまり所得税確定申告を積極的に受けておりません。

例外として、日本にお住いの外国人の方(日本語でのコミュニケーションが難しい方に限る)のみをお受けするようにしています。

海外が絡まない日本人の方の申告に比べると、申告が各段に難しくなりますので(言語の問題ではなく、税制として。租税条約の確認と、相手国の税制を調べる必要があります。)、自分一人でハンドリングできる件数を、半分プロボノ活動のようなものとして考えて、対応するようにしています。

当たり前を当たり前と思ってはだめ

去年、所得税確定申告を対応していて、面食らったことなのですが、(当然だろうとご指摘を受けてしまいそうですが)税理士が基本的なことと思っていることであっても、普段、税務に関係しないお仕事をされている方からすると、かなり特殊なことであるということを常に意識して、対応する必要があるということを学びました。

言葉選びもかなり重要ですし、正確に、網羅的に回答をしようとはせず、状況をお聞きしつつ、該当し得る制度を、仮に正確性が落ちたとしても、多少砕いた表現を使う必要があると考えています。

日本人の方でも、こういった特別な配慮が必要なのですが、日本に来て、まだ間もない方を支援する際は、より一層の配慮が必要であることが意識できていませんでした。

ふと立ち止まって考える

開業届出を提出していると、このくらいの時期に、税務署から納付書が送付されてくるようです。

で、とある方から、

「税務署から何かが送られてきたけれども、これは何だい?」

「私は何をすれば良いの?」

というお問い合わせをいただきました。
(実際のやりとりは英語なのですが、日本語で書いています。)

「所得税の納付書なので、確定申告書の提出後に納税に使えますよ。」

と返事したところ、

「確定申告の提出時期っていつ?」

「どこで税金を払えるの?」

「いくら払う必要があるの?」

といった更問が来ました。

正直にいうと、ちょっとびっくりしました。

いや、だから、、申告書を提出したあとですって。と思ったわけです。

その後も、ちょくちょくとやりとりをしていく中で気づけたのですが、この方、おそらくすごく不安だったんですよね。

日本という、まだ来て間もない国の、複雑な税金について、税務署から何か送られてきたと。

書面(納付書のこと)には、カタカナでいろいろと書かれているが、そもそも読めないし、読めたとしてもなんのこっちゃい?となるのだと思います。
(今思うと、なんで税務署のプレプリントってカタカナなんでしょうかね。)

仮に、自分が外国に住んでいて、解読不能の文字で(翻訳アプリに入力しようにも、入力がわからないですよね)、役所から、何かしらの書面が来たら、ぎょえってなりますよね。

そこに考えが至らなかった自分を恥ずかしく思う訳です。

もっと、英語が一般化して欲しいと思います

国税庁のウェブサイトには英語版もあり、情報量は各段に落ちますが、税金に関する情報はそこそこそろっています。

で、積極的にそちらをご案内しているのですが、ここは日本語版と同じで、すっと頭に入ってくる内容では無いようなんですよね。
(読んでいただくとわかると思うのですが、結構お堅い書き方されています。)

で、日本人の場合は、無料相談であったり、国税局の電話相談センターに電話したり、あとは税理士さんに申告業務を依頼することができるわけです。

対して、日本語でのコミュニケーションが難しい方向けの、公的機関のサービスはあるにはありますが、まだまだ一般的に普及しているという状況には無いと思っています。

最近は、翻訳アプリも発達してきていますし、Google翻訳片手に、英語で申告相談なんてのをやってみてもいいんじゃないかなぁなんて思うわけです。
(トラブルのもとになっちゃいますかね。)

んん~~、悩ましいですね。

よくある質問集みたいなのを作って、質問が来たら、

ハイ。これ見てちょ。

という風な対応が現実的なんですかね。

来年のこの時期は何を思っているのでしょうか。

日々精進。


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