とある税理士の発言
税理士として働いていると、いろいろと役割を担うことがあります。
正直なところ、それらに積極的に関与したいとは思っていないのですが、一応は役割があって、そして、誰かがそれをやらなければならないということだと思っておりまして、ある程度は、お受けするようにしています。
最近、その役割分担を決める会議がありまして、出席者である他の税理士さんのご発言が表題の
「忙しくない人がやったらいいんじゃない?」
です。
昔はこういった発言を聞いたことがあったような気がします
第一印象は、
「なんか懐かしいな。」
でした。
昔、税務署に勤めていた頃にこういった発言をされる方がいらっしゃったような気がします。
ベテランの方でもまれにいらっしゃいましたが、どちらかというと、若手の職員で、まだ、いろいろな視点から物事を見れておらず、周りへの配慮がしっかりとできていない方がこういった発言をしがちだったように思います。
件の税理士さんは、残念ながら、前者でした。
人は学びや変化を受け入れることを止めると、こういった風に、年齢相応の振る舞いや発言ができなくなってしまうんだなと感じ、おっかなびっくりです。
この発言をいろいろと考えてみる
この発言、初めは嫌悪感しか抱かなかったのですが、あえて、いろいろな角度から考えてみると、いろんな見え方がありました。
- 「俺は忙しいから、ほかの人やってよ」という意味
周りの誰かを暇であると決めつけているわけではなく、単に自分が忙しいと言っているだけという理解です。
発言者の方がどれだけ忙しいのか、どういった内容で忙しいのかはこの発言からだけではわかりませんが、自分を守るための発言ということです。
- 「この役割は大変な役割だから、仕事がぱんぱんで余裕がない人が受けると周りに迷惑をかけるから気を付けてね。」という意味
こう理解するためには、もうちょっと言葉選びへの配慮があっても良かったのではないかと思いますが、この理解が一番優しさを感じられます。
過去、同様の失敗をされたのでしょうか。
配慮が出来るちゃんとした大人の方は、このような趣旨のご発言をされるように思います。
- 「(名指しはしていないが)暇なんだろうから、お前がやれよ」という意味
名指しまでは憚れるものの、圧をかけているという理解ですね。
組織に勤めていると、まだこういったタイプの方いらっしゃるのでしょうか。
みんな独立してやっている税理士さん達の集まりでの発言としては、
「ご自身の立場と他の出席者の方の立場とが、何か違うとお考えになられていませんか?」(何か勘違いされていませんか?)
という感じがします。
みっともない
上記のどれが発言者の真意だったのか、はたまた、別の意味だったのかは、発言者の方にしかわかりませんが、会議の雰囲気やその方の立ち振る舞いで、普通の方であれば感じ取れるのではないかと思います。
それを踏まえてなのですが、若手税理士の発言だったら、
「まだ、周りへの配慮が出来ていないんだな。」
で済みますが、ベテランの方でしたので、
「みっともないな~。」
と思ってしまいました。
お互いをよく知っていての、この発言であれば、
「随分と仲良しなんだな。」
とも考えられますが、私は初めての出席でしたし、会議の雰囲気からして、みんな仲良しという感じでもありませんでした。
経験豊富な方の方がうってつけの役割なのですが、、
ベテランの方って、事務員さんを雇ったりしていくなかで、時間に余裕が出来るのだと思っていましたが、必ずしもそうではないんでしょうか。
経験豊富なベテランの方が、時間的にも、知識や経験的にも、うってつけの役割なのですが、謙遜されていたということなんですかね。
開業したての若い税理士さんの方が、開業したてであるがゆえに、忙しいのではないでしょうか。
みっともないですよね。
ある程度の年齢になって、開業してから年数が経っていたとしても、周りを助ける余裕がないわけですよね。
予定がいっぱい詰まっていることと、「忙しい」は意味が違うとも思いますし。
頑張って都合を合わせて出席したからこそ、悔しい
私は、この会議の前に、都内で予定があったのですが(件の会議の会場は埼玉県)、出席した方が良いのだろうと思って、あらかじめ、遅れての出席となる旨をお伝えして、出席で回答をしていました。
予想通り、少し遅れてしまったのですが、最寄り駅から会場までタクシーを使って、出来る限り早く着けるように、周りにご迷惑をおかけすることのないようにしたのですが、そこまでして出席をして、こういった発言をされる方を目の当たりにすると、
「もう出席したくないな。」
と思ってしまいました。
お気づきかと思いますが、私が若手税理士&開業したて、ということで、暗に
「お前がやれよ。」
とおっしゃっているのだと私は感じたということです。
タクシー代とか完全に持ち出しですし、予定を調整して、時間を作って頑張って出席して、
「こんなこと言われなきゃいかんのか。」
と、大変がっかりしたということです。
反面教師にして、年齢相応の振る舞いができるように研鑽をしていこうと思います。
洗練された大人の方は、こういった場合でも、いちいちリアクションしないのだと思いますが、まだまだそこまで達観しておらずでして、すみません。
日々精進。