別にクレームを受けたわけではないのですが
ふとしたきっかけから、クレーム対応の本を2冊買って、読んでみました。
お客様からクレームを受けたわけでも、受けそうな状況にあるわけでもないのですが、いろいろなことを学んでおきたいという気持ちと、もしも何か起きた時の、心の支えになるかもしれないと考えたためです。
いろいろな人がいるものですね
読んでいて少し驚いたことが、クレーマーの種類の多さです。
明確な分類があるわけではなく、著者の方がご自身の経験を踏まえて分類されているのですが、
単なるストレス発散として、
話し相手として、
定年退職後の自分の居場所として、
本当に良かれと思って、
など、いろいろありました。
まずは、初動でどのタイプに属するのかをジャッジし、その属性に応じた、適切なリアクションをとることが大切、とありました。
スーパーマーケットや病院など、多くの人が利用する施設や場所だと、どうしても、一定数のこういった方の対処が必要となるようです。
そして、お勤めの方だけですと、適切に対処しきれないということもあるようで、このことから、著者の方のように、それを専門にされている方がいらっしゃるようです。
素人が一番怖い
本のなかに、素人の場合、要求がどんどん歯止めなくエスカレートしてしまう傾向にあるので、気を付けた方が良いと書かれていました。
これ、税務調査の時に、とある社長から同じ話をきいたのを覚えています。
その道のプロの方の場合、お見舞金やサンプル品など、ぎりぎりの微妙なラインをついてくるらしく、応じる側もそれがわかると、割り切って対応をすることもあるらしいのですが、素人の場合、このラインを易々と越えてくるので、対応がむつかしいということをおっしゃっていました。
普段、買い物などをしていても、見えることのない景色だったので、お店を経営するのって、大変だなぁと思いました。
やり過ごす技術
とある飲食チェーンの20代の若手店長が起こしてしまった、痛ましい事例が紹介されていました。
店長さんが、クレーマーを殺害してしまったという事件です。
この事件は知らなかったのですが、おそらく、この店長さん、非常に真面目な方だったのではないかと思われます。
一生懸命に対応をしようとして、そこに付け込まれてしまったのかもしれません。
(クレーマーの方が、金品をせしめる常習者だったということも書かれていました。)
そして、この本の最後に書かれていたのが、
やり過ごす技術を身につけることが、結果的に自分を守ることになる
ということです。
昔は、真面目一筋のおとーちゃんが良いとされていたのですが(おそ松くんの歌)、いつのまにか、こうも生きづらい世の中になってしまったんですね。
普段読まないジャンルの本を読むことで、また一つ、学びが増えました。
日々精進。
【お仕事のはなし】「税務調査を今一度ちゃんと考えてみる本」(税務経理協会様)