定年後の方々へのインタビューをまとめた本
いづぞやの日経新聞で『定年入門 イキイキしなくちゃダメですか』という本が紹介されていました。
おもしろそうだなと思ったので、さっそく読んでみています。
私は、個人事業主として働いていますので、定年はないのですが、事務所がある草加市にも、定年後(と思われる)のおじさま方が、至るところにいらっしゃるので、どのようなことを考えている、感じているのだろうかという興味を持っていました。
世の中の役に立ちたい
紹介されていた方々に、概ね共通していることは、働いていたときは、早く定年を迎えてゆっくりしたいと思っていたが、1週間もすれば、飽きてやることもなくなり、暇を持て余すということのようでした。
定年後ではないですが、高校卒業後~税務大学校入学まで、税務署での有休消化~監査法人への入社まで、監査法人での有休消化から法律事務所で働き始めるまでの間に、まさに暇を持て余しまして、初めの数日間はエンジョイできたのですが、妙な罪悪感に苛まれたのを覚えています。
それと似たような感覚なのだろうなと思っています。
あの、誰からも必要とされていない感覚って、もしかしたら、慣れると心地よいのかもしれませんが、そうではない場合は、ちょっとした拷問みたいだよなぁと思っています。
税務署にいた頃を思い出す
税務署長って、基本的には1年やったら、退官という流れ(だったはず)なのですが、退官した税務署長が、我が物顔で、署長をしていた税務署に、しょっちゅう来ていたのを見たことがあります。
「あぁ、この人、ここしか居場所がないんだなぁ」
と感じたわけです。
それ以外にも、定年まで勤めあげた方が辞める直前に、
「大学に通うんだ♪」
といった感じで、いろいろとプランを話してくださっていたのですが、いざ、仕事に行く必要がなくなると、
「暇を持て余してつまらない。」
とおっしゃっていたのを覚えています。
子供が幼い頃はわき目もふらず働き、ふと気づいたら、子供たちは巣立ち、定年退職、そして、特にやることもなく毎日を過ごすこととなる。
私は、せっかちでせわしない性格なので、この状況にとても耐えられそうに思えず、よってもって、定年がない仕事である士業を選んだということをふと思い出しました。
目論見通り、定年はなくなりはしましたが、今度は、いつまで現役やるんだ(やれるんだ)問題がありまして、なんだかなぁと思っています。
日々精進。
【お仕事のはなし】「税務調査を今一度ちゃんと考えてみる本」(税務経理協会様)