BLOG

【税務調査】「国際財産を追いかけろ!」

お仕事のはなし

租税研究2023年6月号

租税研究を定期購読しています。

アカデミックな内容が多いのですが、結構踏み込んだ議論について解説してくれていたりしますので、重宝しています。

租税研究2023年6月号に「国際課税を巡る最近の動きについて」という会員懇談会の講演録が登載されていました。

内容は、昨今の国際化に、どのようにして税務行政が対応しているかというものです。

詳細はこちらの実物を読んでいただければと思いますが、その中で、

「国際財産を追いかけろ!」

という国税庁が配信しているYou tube動画が紹介されていましたので、見てみました。

Web-TAX-TV (nta.go.jp)

結構いろんな動画があるようです。

インターネット番組(Web-TAX-TV)|国税庁 (nta.go.jp)

「消費税の不正還付を許さない!」

とかおもしろそうですね。

結構おもしろいではないか

私が国税に在籍していた頃に比べると、かなり柔軟になってきたなという印象があります。

差し押さえを逃れるために海外に財産を逃がしているような人が、この動画を見るとは思えませんので、この動画の役割は、将来国税調査官を目指す人を増やすことにあるんでしょうかね。

査察官の動画とかも見たことありますけど、かっこいいですもんね。

今回の動画は少し変わった角度からでして、調査官に関する動画ではなくて、徴収官に関する動画でした。

残念ながら、税金を対応してしまっている状況にある納税者の方も一定数いらっしゃり、そういった方の対応をしているのが、国税徴収官の方々です。

この動画は、滞納者のうち、悪質なケースを紹介したものです。

国外財産には国税は手が出せないだろうということで、高をくくっていた滞納者が、徴収共助(他国の税務当局に依頼して、差し押さえ等の措置を行うこと)により国外財産を差し押さえられるというストーリーです。

結構よくできていたので、お時間がおありの時にでもご覧になってみてはいかがでしょうか。

PCとか封筒とか細かな点

超絶、細かな点ですが、動画で使用されているPCや封筒がちゃんと国税で実際に使用しているものになっていました。
(国税庁が作っているので当然ですかね。)

撮影場所は国税局ではなさそうでした。

東京国税局にしては、ドアとかが古すぎです。

おそらくですが、国税庁の建物内を使用しているように思われます。
(ドアの感じとか。一度しかあの建物に入ったことがありませんが。)

ただ、応接スペースと執務場所が、しょぼいパーテーションで区切られており、それだけは、うーむ、事実と違うのではないかと感じました。
(どうでもいいですね。ごめんなさい。)

席に座っている人とか、ガサをしている人はおそらく本物の徴収官の方ですね。

タレントさん感がなかったので。

徴収官希望でした。

国税局に採用後に、税務大学校で約1年の研修を受けるのですが、その研修の終盤で希望の税目を聞かれます。

記憶ベースですが、

第一希望:徴収

第二希望:資産(相続税・贈与税、譲渡所得の担当)

第三希望:法人

と希望を出しました。

徴収を第一希望にするのは結構珍しいキャラなのですが、その心は、税務調査を担当すると、悪いことをしているかどうかわからないのに、調べないといけないから、そういったことはあまりしたくないと思う反面、徴収であれば、すくなくとも、滞納をしているという事実はあるわけで(もちろん、いろいろな事情があってのことだと思います)、その点はクリアだからいいなと思ったということです。

資産は、教育官が自身の背番号の税目についての経験を話してくれる機会があるのですが、それで興味を持ちました。

相続のどろどろしたものを怖い物見たさで見て見たかったということです。

そして法人税は、担当教育官の背番号の税目です。

で、背番号は法人税になりました。
(担当教育官に書き換えを指導されたかは忘れました。多分なかったと思います。)

これ、国税に在籍されていた方だとお分かりいただけると思うのですが、かなりレアな状況らしいです。

資産税は頭が良い研修生(成績優秀者には金時計が授与されます。)の背番号になりますので、まぁ、そりゃ無理ですよねという感じで納得なのですが、徴収って人気があまりないので、第一希望に書くと、まず間違いなく、徴収という希望が通るらしいのです。

何があったんでしょうか。

確か、性格診断テストのようなものを受けたので、その結果として、徴収官には不向きと判定されたのでしょうか。

それとも、宴会部長キャラが集う、法人税が適任と判定されたのでしょうか(前向きに考えてみる)。

考えてみたところで、わかることではありませんが、法人課税部門に配属になったことで、法人に関連するいろいろな税目を経験でき、今に至るわけですので、振り返ってみると、法人で良かったなと思います(徴収だと独立は難しいですしね。)。

日々精進。


取扱業務

事務所紹介

お問い合わせ

About Us

Information on Japanese taxes


 

タイトルとURLをコピーしました