週刊エコノミストをつい買ってしまう
年に一度くらいの頻度で、週刊エコノミストさんが会計士と税理士をネタにした記事を書かれているように思います。
よせばいいのにと自分に言い聞かせつつも、怖いもの見たさでついつい買ってしまいます。
今年の記事で気になったのが、「経営トップ会計士が躍進 税理士は地方で存在感」というものです。
内容としては、都内の規模が大きい事務所の経営者に公認会計士&税理士が多いですよねということと、会計士は組織運営に長けており、税理士は職人肌ということが書かれていました。
経営トップが公認会計士&税理士の主な会計事務所
記事の詳細は、この雑誌をご購入いただいて読んでいただければと思いますが、記事内にある「経営トップが公認会計士・税理士の主な会計事務所」の表を見ると、確かによく目にする事務所の名前が並んでいます。
地方に目を向けると、税理士のみでも大きな事務所を構えられている方もいらっしゃいますが、この記事は都内の大規模な事務所ということで、そういった事務所は今回の記事では取り上げられていません。
表を見て、びっくりしたのが、辻・本郷税理士法人の職員数の多さです。
事務所を統合して大きくなった事務所であるという認識なのですが、職員数では断トツになっていました。
税理士業は、労働集約型産業ですので、売上高もそれなりにあるんでしょうね。
確かに申告書の作成と会計監査の進め方は違いますね
なぜ、公認会計士が大規模事務所を築きあげられたかについて、勤務時代の業務内容の違いにあると分析されていました。
確かに申告書の作成は、一人で黙々と進めることが多いのと、職人肌でないとちゃんと進められないように思います。
対して、会計監査は、基本的にチームで進めるので、役割分担の仕方や、チーム内でのコミュニケーションの取り方、マネジメントの仕方を学びやすい環境にあると思います。
監査調書の作成もできる限り標準化するようになっているので(能力や経験の違いで監査の品質に差が出てはいけないため)、確かに、その経験をそのまま組織づくりにもってくるとやりやすいのかなという印象があります。
ふと、このBLOGを書いていて、気づいたのですが、確か、山田&パートナーズの創業者の方って、監査法人に就職していなかったように思います(大きな事業会社と法律事務所だったはず)。
なので、この分析による結論の対象には含まれないことになりますね。
そういった視点で、改めて、この表を見直してみると、もともと監査法人の一部門?子会社?だった事務所も含まれていますね。
全体の傾向としては間違っていなさそうですが、より詳細に見ていくと、いろいろと発見がありそうです(粗探しみたいなのでやめときます。)。
一人でやっている会計士さんもいる
会計士でも一人(または少数)でやっていっている方もたくさんいらっしゃいます。
いわゆる職人肌の方々ですね。
開業された会計士さんのBLOGを放浪していたりすると、中には、組織が嫌になったんだろうなぁ~みたいな方もいらっしゃいます。
あれだけの規模の組織となると、大人げない嫌がらせなどを目の当たりにすることもありますし、マネジメントの大変さ(特に資格はあるが、経験も知識も半端なのの対応)も身に染みているので、もう一人で自由にさせてよ、ということだと思われます。
話は変わりますが、ついこの間、とある会計士さんが経営されている税理士事務所のウェブサイトを見ていたところ、若手の公認会計士が税理士業務を担当しますので、ご安心ください、みたいなことが書かれていたのが目についたのですが、逆に不安しかないわ。と思ってしまいました。
(めっちゃ失礼ですね。ごめんなさい。若手の公認会計士=会計監査の経験はあるが、税理士業務の経験はないか、あっても少しだけということですよね。。)
規模を大きくすることって、少しだけ難しいことを、出来るだけ標準化することなんでしょうね。きっと。
とても勉強になりました。
私はどれに属するのだろうか
私の一番初めの職場は税務署ですので、上記の分析に沿うと、税務署のような組織づくりを目指すということになりそうです。
確かに、内部通達とか発遣しちゃうかもしれないですが(元公営企業の事業会社など、通達を発遣している会社って実際に存在していますし。)、でも、働き方は、ヒエラルキーが強かったので(上意下達、少し軍隊っぽい)、あまり取り入れたくないですね。
監査法人の監査チームのやり方を取り入れてみると少しマイルドになるかもしれません。
でも、監査チームのように逃げ得にならないような仕組みも必要ですし(多分、仕組みと言うか仕事への取り組み方の問題)、税金を加算して終わりみたいな申告書を除いて、税務は、標準化に限界があるので、ある程度は職人になってもらわないと困るということもあるように思います。
書いていて、何言ってるんだが、わけわかめんになってきましたが、組織づくりについて考えるいい機会になりました。
エコノミストさん、毎年ありがとうございます。
日々精進。