企業名はポジティブなイメージ
お仕事の関係で、いろいろな会社名を目にするのですが、創業者の方の名前からとったんだろうなぁ~というものから、創業時の思いがこもったものまで、いろいろとあるように思っています。
勝手な印象に過ぎませんが、「非」「不」などのネガティブな意味を持つ漢字の使用を、みなさん避けている印象を持っておりまして、ずっと、「不二家」さんが、なぜ「不」を使っているのだろうと気になっていました。
具体的に調べることまではしていなかったのですが、先日新聞を読んでいると、「不二越」なる会社名を目にしまして、実は「不」には、ネガティブなイメージ以外にも意味があるのかもしれないと思い、さくっと調べてみました。
不二家
びっくりするくらい簡単に情報が見つかりました。
不二家さんのウェブサイトに、そのものずばりのQAがありました。
「不二家」の起源は1910年(明治43年)、創業者・藤井林右衛門(ふじいりんえもん)が横浜の元町に洋菓子店を開いたときにさかのぼります。
「不二家」の社名は彼の藤井姓にちなむと共に、日本のシンボル富士山を意識したといわれております。
「不二」の文字を当てたのは、不二の意味でもある「2つとない存在に」という、願いと気概の現れでもあります。
なるほど、富士山のイメージと、「不」をネガティブにとらえるのではなく、打消しの意味として使ったということですね。
不二越
こちらも、同様に不二越社のウェブサイトにそのものずばりの解説がありました。
不二越は、1928年(昭和3年)、当時ほとんど輸入に頼っていた機械工具の国産化をめざして、富山市に創立されました。創業者・井村荒喜は、「機械工具分野の自立こそ、わが国の産業を発展させる基礎である」という強い使命感にあふれ、この抱負を、創業の精神として「不二越」に表わしました。
不二は、仏典で「善悪不二、邪正一如」あるいは「迷悟不二」というように、現象としては違うもの、反対に見えるものも、より高い次元に立ってその本質を深く見極めれば、もともと一つのものであることを意味します。
すなわち、正に対する反、そして合への昇華を期するものです。越は、北陸の古い呼称「高志」を意味します。
こちらは、少し高尚過ぎて、いわんとすることはわかるのですが、なんだかわかったような、わかっていないような感じです。
ただ、不二家さんのケースと同じで、「不」がついているからといって、すべてがネガティブな言葉ではないということですね。
「不二 会社名」で検索してみる
となると、思っている以上に「不二」が社名に含まれている会社があるのではないかと思い、ネットで検索してみたところ、結構出てきました。
どうやら「不」に対する理解が足りなかったようです。
大変勉強になりました。
ちなみに、昔の会社名と今の会社名のイメージが大きく違う会社名が好きです。
一番好きなのが、「カネボウ」さん。
化粧品のイメージが強く、おしゃれな東京の港区あたりで創業していそうですが、もともとは「鐘淵紡績」さんなので、東京スカイツリーライン線にある「鐘ヶ淵駅」あたりでの創業だったと記憶しています。
東芝さんも東京芝浦電気さんですし(東京都の芝浦にありますもんね。島耕作を読んで知りました。)、地名を会社名に入れるのも、あるあるなようですね。
「草加村上会計社」
江戸時代の塾か何かでありそうな名前ですね。
日々精進。