執筆のご依頼
大変嬉しいことに、執筆のご依頼を頂く機会が増えてきました。
自分の経験や知識を、自分が思っていた以上に求められていることに気づくことができ、また、そのような機会をいただけることを、とても幸せなことだと思っています。
今回いただいた執筆のご依頼は、解説ものの記事です。
税理士会向けの執筆
こちらはご依頼をいただいたというよりかは、自然な流れでそうなっただけなのですが、税理士会関連での執筆を、以前対応させていただいたことがあります。
読み手は当然税理士なわけですが、あまりにも専門的な内容にしてしまうと、ほとんどの人が読まなくなってしまいますので、簡単すぎずで、かつ、興味を引く内容にする必要がありました。
そして、一番気を使った点が、間違ったことを書かないことです。
それを達成するための一番の方法は、文章で冒険をしないことです。
なので、国税庁が公表している情報をまとめて、そこに少しだけ、言葉を崩した表現で解説をしてみるに留めました。
ちょっと攻めた文章にしてみようかなと思ったりもしたのですが、原稿提出後のカウンターチェック(2回あります。そしておそらく保守的。)を考えると、手間がかかるだけで、悲しい思いをしそうでしたので、控えました。
自分の経験を書く場合
一年ほどまえから連載をさせていただいているのですが、こちらは自分の経験を書いています。
自分の経験を書く上で良いことは、根拠がいらないこと。
嘘を書いてよいということではなく、実際の経験に基づいて、少しずつ思い出しつつ書いているのですが、書籍の引用のように厳格に、いつ何時、どのような場面で見聞きしたことなんて書く必要はありませんし、多少の記憶違いや勘違いがあっても、当の本人には気づきようがないわけです。
という意味で、文章をサラから起こすつらさはあるのですが、解説記事に比べると負担が少ないように感じます。
解説記事
間違わないように書く難しさがある反面、解説記事って、文字数が簡単に伸びます。
なぜかというと根拠を書くからです。
定義なんかは、あえて崩して書こうとしない限り、どこかの書籍ないし公的機関が公表しているものから引用するわけですが、丁寧に説明をするだけで、条文、通達、通達の逐条解説、関連する裁決、裁判例などを書くこととなり、あっという間に、1万字を超えてしまいます。
「おぉ、これは楽ちんではないか」
と思った矢先、ふと、
「このような既存の情報を並べた解説だけでいいのだろうか?」
と自問してしまい、これまたちょっとスパイスをきかせた文章にしようと試みております。
そして、やってみて、わかったのですが、これ、結構つらいですね。
スパイスをきかせようとすると、間違ったことを書いてしまうリスクが高まりますし、誤解を生じさせないように言葉遣いや説明の仕方を工夫する必要があります。
単に原稿を書き上げるという意味では、論文などを書いているのと、さして違いはないのですが、論文って、提出先が特定されているので、仮に変なことを書いてしまっていれば、直接指摘が入りますが、解説記事って、不特定多数の方向けに書いているわけで、変なことを書いてしまっていても、
「あぁ、この人、わかっていないんだなぁ」
で終わってしまうわけです。
と、一通り書き終えた、この状況で思うに至り、びびって、見直しつつ書き直しているわけです。
リスクを取らないと、成果は得られないわけですが、リスクをとらないのが、正解な場面も多々あるわけで、バランスが難しいですね。
もっともっと場数を踏んで、勘所を掴みたいです。執筆の。
脳みそ使い過ぎて、鼻血が出そうですが、頑張りまーす。
日々精進。