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領収書の管理って大切だと思います

税務調査のはなし

税務調査において、売上取引にかかる領収書の控えと売上の元帳を突合をするという作業を行います。

私が税務調査を担当していたのが、だいたい10年くらい前になるのですが、その時ですでに取引代金の決済は銀行振り込みが一般的でしたので、現金で支払いを受ける取引というのはスポットの取引か少額の売上くらいでしたが、意外と計上が漏れていることが多かったので、念のためということで必ずチェックをしていました。

そのチェックをしていると書き損じの領収書の控えが出てくるのですが、書き損じの原本を破棄してしまっているケースが稀にありました。

納税者の方に、「書き損じであっても原本はホチキス止めするなどして保存しておいてくださいね」と指導していたのですが、「なぜに??」といった反応をされたことがあり、書き損じの領収書の原本を保管することは一般的じゃないんだなと思ったのを覚えています。

ちなみに、その時の顧問税理士先生の説明が非常に上手でいまだに覚えているのですが、「領収書が独り歩きしちゃうから、書き損じも保存しておかないと駄目ですよ」でした。

まさにです。独り歩きします。

調査官としては、もちろん書き損じの領収書の数にもよりますが、実際は領収書を発行したにもかかわらず、書き損じに見せかけて売り上げを除外しているのではないかということを考えざるを得なくなります。どうやって調べるのかは原価から追うであったりと、いろいろとあるのですが、いらないからぽいっと捨てただけなのに、まるでその行為が売上を抜いた行為のように見られてしまいます。

領収書の管理って結構重要だと思うのですが、実際のところはあまりしっかりと管理されていないお店もあるようで、税務調査先の社長などが教えてくれたのですが、空の領収書を発行してくれるお店があったりだとか、まったく別のサービスを受けたのに実在する飲食店の領収書を発行してくれたりだとかがあるそうです(私が東京の下町の税務調査をしていたので、そのエリア特有かもしれませんが。)。

たとえばサラリーマンが空の領収書を何らかの方法で入手したとして、テキトーな金額を記載した領収書を会社の経費精算に回したとします。そしてその会社に税務調査が入ったときに、調査官が経費精算から現金の支払いをピックアップして、取引情報として資料化した場合、この領収書に記載されているお店は、売上が実在しないにもかかわらず、売上が計上されていないと指摘を受けてしまうこととなってしまうのではないかと思います。

売上台帳などで売り上げを正しく計上していることを証明しようとしても、実際にそのお店で使用している領収書があれば、それが架空のものだという立証はかなり難しいのではないかと思います。

最近、税務調査に関する読み物を書いているからか、いろいろと昔の記憶が蘇ってきております。

税務調査をしていたのは平成ですが、昭和のかほりがする内容ですね。

書いていて、何か古い話をしているなぁと思ってしまいました。

日々精進。

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