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物事には必ずポジティブな側面が存在する

お仕事のはなし

CPEで幸福に関する講義を受講しました

幸福について研究をされている慶應義塾大学の教授の講義を受けました。

幸福について研究するというと宗教的な響きがありますが(講師の先生が講義中に自身で、そうおっしゃっていました)、そういったものではなく、統計等のリサーチによって得られた情報を分析した得られた結論について、いろいろとお話をいただくといったものでした。

歳をとるほどに幸福度が上がっていくが、これは歳を取るにつれて、死への恐怖心がなくなっていくから、であったり、よく目にする、幸福度はある年収を超えると変化しないという説について、基準となる年収は、ニューヨークのマンハッタンで測った場合と、その他の地域で測った場合とでは金額が違うなど(自身が所在している地域の平均値を超えるか否かということとのことでした)、言われてみれば、そうだなと思うものの、なかなか気づけない情報が満載で、研修を楽しむことができました。

質問タイムの会計士からの質問

研修の最後には質問タイムが設けられていたのですが、そこで、受講生の会計士が、企業で内部監査を担当しているが、組織の出来ていない点を指摘するといったネガティブなことが業務の主であり、このような業務を担当している場合に、どのようにこの仕事を考えたら、ポジティブに、幸福になれるのか?といった内容の質問をされていました。

それに対して講師の先生が、悪を正すという考えではなく、よりよい組織風土を作るための活動をしているぞ、と考えてはどうかとおっしゃっていました。
(予防倫理と志向倫理というものがあるそうです)

このポジティブな面に着目する考えは、医学・心理学・倫理学でも取り入れられているとのことです。

「これをやっちゃだめだぞ」と言うばかりではなく、いい事例を奨励するやり方もあるんじゃないでしょうかということもおっしゃっていました。

国税庁の取り組み

国税庁が、「大企業の税務に関するコーポレートガバナンスの充実に向けた取組事例」という情報を公表しています。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/shinkoku/hojin/sanko/pdf/160701_02.pdf

これがまさに、いい事例を奨励するやり方なのかなと思っています。
ただ、残念なことに大企業向けであって、中小企業向けは私の知る限りは公表されていません。
なので、中小企業向けの良い取り組み事例も紹介すればいいのになぁと思っています。

税務署で中小企業の税務調査を担当していたときに、会社の経理担当者の方から、
「現在の経理のやり方で問題ないでしょうか?」
「何か改善点はありませんでしょうか?」
「他の会社さんではどのようにされているのでしょうか?」
といったことを聞かれることが結構ありました。
(なぜか顧問税理士が席を外しているタイミングが多かったように思います)

経理職として民間企業に所属したことがないので、勘所がないのですが、会計士や税理士、国税調査官のように、いろいろな会社の事例を、仕事の一環として見られるのは非常に恵まれた環境のようです。

超大規模企業クラスになれば、勉強会を一緒に開催?するなどして、同業種間での情報の共有を図ったりしているような話を聞いたことがあるのですが、それ以外の会社は、せいぜい、顧問税理士や会計士に事例を聞くといったことくらいしか、情報を得る方法はないようです。

国税庁・国税局のウェブサイトがなかった時代

私が在籍していた頃にはすでにウェブサイトがあった(もしくはどんどん導入が進んでいっていた頃)ので、ウェブサイトがなかった時代の雰囲気を肌感覚として持っていないのですが、なかった時代の頃の税務職員の感覚としては、情報を出す=手の内を明かすということだったらしく、けしからんと考える人が多かったという話を聞いたことがあります。

先の大学教授の話で行くと、
「これをやっちゃだめだぞというばかり」
の状況だったのかなと思います。

結果として国税庁のウェブサイトが公開され、だんだんとウェブサイトの情報が充実してきています。
「いい事例を奨励する」には程遠いものの、税法に関する国税庁の解釈を示すことで、余計な課税上の争いを防ぐことが出来ているのではないかと思っています。
(ただ、この公表情報を、本来意図しない方法で利用する輩も出てくるので、情報を公開する側も警戒する必要があり、本来の意図からどんどん離れて行ってしまっているという側面もあるように感じています。)

もう一歩進んで、中小企業における税務への適切な取り組み事例を公表すれば、
「これをやっちゃだめだぞというばかり」
という状況から脱却して、
「いい事例を奨励する」
ことで、みんなが幸福になれる納税環境を作ることもできるのではないかと思っています。

税務署で税務調査をしていると、真面目な納税者と接する機会があまりないので、真面目ではない方々を意識してしまうのはわかるのですが、なんとか、真面目な納税者を意識した取り組みが始まってくれればいいなと思っています。

私の同世代の経営者の方々とお話をすると、真面目な方が多い印象で、
「ちょっとくらい税金ごまかしたって大丈夫。バレたら、払えばいいんよ。」
といった方は、もはや絶滅危惧種なのではないかと感じています。

別のBLOGの記事で引用しましたが、「過半を占めると組織が変わる」そうですので、早く、こういった真面目な経営者が過半を占めるような世の中にならないかなと切に願っています。

日々精進。

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