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【雑多な話】映画「マルサの女」をみました

雑多な話

経理情報での連載

経理情報という専門誌で、税務調査と会計監査についてのコラムの連載をしています。

書こうと思っているネタはすでに決まっておりまして、ネタに沿って書き始めるにあたり、具体的な文献にあたるなどしています。

貸倒れのスキームが思い出せない

今、貸倒れに関するネタで少し書いてみようと思案しておりまして、過去の判例などをいろいろと調べておりました。

税務調査では貸倒れがとても厳しくチェックされ、否認された事例があるといった情報がそこかしこにあり、以前、それは貸倒れが不正経理に関連することに起因するという情報を読んだ記憶があります。

いろいろと手許の資料を見返してみたのですが、うまく、該当する情報が見つかりませんでした。

では、具体的にどういった貸倒れに関連する不正経理があるかをあらためて調べてみようと思い、会計士協会が出している監査事例集などをチェックしてみたのですが、ネタになりそうな事例が見つからず、いろいろと考えていたところ、ふと、「マルサの女」を思い出しました。

過去に何度か観たことがあり、宝くじの件などは覚えているのですが、貸倒れの件については、しっかりとスキームを描き出すレベル感で覚えていませんでした。

さっそく、近所のゲオに行ってDVDを借りてきました。

全体のスキームはよくわからず

余命1年程度のおじいさんの実印と印鑑証明を利用して会社を設立し、その会社に不動産のもうけを帰属させ、死後は倒産させる。

同時に、この設立した会社にお金を振り込んでおき、それを、手形貸付として振り込んだものとし、倒産後に手形が不渡りになったことで、貸倒れになったとするスキームでした。

証書のない借入金はよくわからなかったのですが、おそらく、裏金を借入金で還流させていたということでしょうか。

DVDが古く、音声がキレイに聞き取れない部分があったからか、わざと情報をぼかしているのか分かりませんが、全体的にはこんな感じなんだろうなという理解に留まってしまいました。

自信をもって、間違いなくこのスキームですと言えるかというと、そんなことはなく、たぶん、こんな感じっぽい、くらいです。

そして残念ながら、貸倒れのネタとして、灰汁が強すぎて、使えなさそうでした。

かっこいい

ネタにならなかったことはさて置き、マルサがとてもかっこよく描かれています。

ふせんや、身分証・質問検査証、銀行調査証などなど、細かな点まで現実のものに似せているところが、元調査官としては、見ていて非常に安心感があるわけです。

3日間家に帰っていない話などは、昔だなぁ~と感じさせられるわけですが、でも、みんなで頑張って、大きなことを成し遂げる姿は見ていてかっこいいですよね。

私が在籍していた頃は、このイメージ(過酷さ)が先行し過ぎて、希望者がガクンと減っていた頃だったのですが、現在はどうなのでしょうか。

現代版のマルサの女(ドラマでも映画でも)なんかが始まると、また人気が出そうにも思いますね。

現代版だとスキームが、、、

ただ、先に書いた内容もそうですが、スキームが古典的と言いますか、国内で完結しているんですよね。

当時に比べると、現在は、国際的なビジネスのハードルが下がっているので、現在の脱税スキームを描こうとすると、世界をまたにかける調査官みたいなシナリオになってしまいそうに思います。

かっこいい反面、それは、ちょっと非現実的ではと思ってしまいそうです。
(インターポールのとっつぁんが頑張るのでしょうか。)

あと、おそらく、内容が専門的になってしまい、多くの人が理解不能に陥る可能性が大で、その反面、簡素なスキームにすると、玄人たちから、ダメ出しが入りそうにも思います。

ついでに「マルサの女2」も借りてきました。

子分たちに会社を設立させて、領収書を切らせ続けて、お金を追えなくするあたりは、ざっくりと記憶しているのですが、どんなスキームだったのかが気になりますので、時間を見つけてみてみようと思います。

日々精進。


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