AI監査で監査時間削減
先日、日経新聞の朝刊に、AI監査で監査時間を削減する(できた?)といった記事がありました。
定期的にこの内容の記事を見ているような気がするのですが、いつも感じることは、
本当かなぁ~
です。
というのも、私が監査法人に在籍していた時から、似たような取り組みが始まっていました。
私が経験したのは、
- 相当大量のデータを取り扱うので、ビッククライアントJOBでしか使えない
- データ分析にあたってデータをクレンジングする必要(余計なデータを削除したりなど)があり準備に相当時間がかかる
- あたらしいシステムを使うので、その使い方を学ぶ、実際に使ってみるといったことに結構な時間を要する(慣れるまでに時間を要する)
といったことばかりでした。
で、1~2年くらい経ってやっと慣れてきた頃には、別のシステムを使いましょう、となったりするわけです。
新しいことを嫌でも学ばざるを得ない環境は、その後の役には立っているのですが、仕組みを導入することで、導入直後から劇的に何かが変わったかというと、そんなことはなかったわけです。
なので、
今も同じようなことをしているんだろうなぁ~
と勝手に想像しては、げんなりしてしまうわけです。
(実際のところはまったく知りません。監査やっていないので。)
大量採用時代
同じことを繰り返しているな~と思う、もう一つが、大量採用時代です。
監査法人でいえば、大量合格世代がイメージされますが、国税組織の場合は、バブル期の採用の方を指すことがあります。
この時期の採用人数は、とにかく多い、そして、その多かった時期の反動からか、その後の採用数が減少に転じるようです。
その結果、採用期別の人数構成がいびつになってしまう訳です。
これも先のシステム導入と同じで、過去にも同じことが起きていて、同じことを繰り返しているような気がするわけです。
今、私が書いているように、後出しじゃんけんだと、なんとでもいえますが、実際にその環境に身を置いていると、避けられないものなのかもしれないなとも思います。
また、歴史は繰り返すのでしょうか。
次に起こることは、過去に起きたことだとすると、ある程度は予測がつくのかもしれませんね。
日々精進。
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