「何もない僕が海の向こうで起業したら」
とある会計士さんのBLOGを定期的に拝見しているのですが、そのBLOGで「何もない僕が海の向こうで起業したら」という書籍が紹介されていました。
開業して、軌道に乗せてといったストーリなので、事業を行うにあたって、また、起業を考えている人向けであると紹介されていました。
その内容に興味が湧きまして、さっそく読んでみました。
まずは自分で稼いでみる
著者の方はご自身の経験に基づいて、「働く」ということをドラクエに例えながら、いろいろなことをサジェスチョンしてくれています。
とても、勉強になるのですが、その中でも非常に共感できたことが、とにかく、まずは、会社の看板ではなく、自分で稼いでみることが大切ということです。
これは、個人事務所を本格稼働してから、非常に強く感じています。
とても、重要なステップだと思います。
例えとして望ましいのかはわかりませんが、小さな頃に、お小遣い欲しさに、たとえば、お風呂掃除をする、新聞をとってくる、といった何かしらのことを家族に提案して、受け入れてもらって、その対価として、お駄賃をもらうことに似ている様な気がします。
お金を得るためにはどうしたらよいか?
お金を払うであろう人(この場合は家族)は、何をすれば喜ぶだろうか?
値段はいくらくらいが妥当か?
といったことを小さい頃に考えていたのを覚えています。
父親にかき氷を売る
夏に父親相手にかき氷を売ったことがあります。
私の兄が作ったかき氷が500円のところ、私が作ったかき氷が200円だったのですが、一度だけ、父が私と兄の両方からかき氷を買い、「500円は高いなぁ~」といいつつ、かき氷のクオリティについてコメントしていたのを覚えています。
(と言っても、子供が作るものなので、どれだけ丁寧に作ったか、削った氷の量くらいの話ですが。)
この経験で、物を売るってこういうことなんだなと、幼心に感じ取ったのを覚えています。(ちなみにかき氷商売は、二人ともすぐに飽きたので長続きしませんでした。)
自分の親の年齢ほど歳が離れた大先輩
この本を読んでいてふと思い出したのですが、自分の親の年齢ほどに歳が離れた大先輩(娘さんが私と同い年です)が、以前、私に業務を発注してくださったことがありました。
(個人事務所を本格稼働させる前です。)
時間があるか?と聞かれ、クライアントとの会議に一緒に出席して欲しいと言われました。
そして、その会議のあとに、請求書を発行して欲しいとお願いをされました。
当時は、報酬をいただけることに大変感謝していましたが、正直なところ、
「なぜ、このようなことをしてくれたのだろう?」
と疑問に感じていたのですが、個人事務所を本格稼働させてからやっと気づけました。
あぁ、自分の力で稼ぐ経験をさせてくれていたんだなと。
(感謝感激雨あられ)
はじめての請求書発行
独立開業された方がBLOGなどで、書かれていたりしますが、一番初めに発行する請求書のドキドキはとても貴重な経験でした。
とても細かなディティールを必要以上に気にしたり、この金額で高いって言われたりしないかな?と思ったりするなど、いろいろな不安でいっぱいになったのを覚えています。
そして、メールの文案を作成して、それを何度も読み返して、請求書のデータを添付して、送信しました。
その後もドキドキです。
何か失礼はなかっただろうか?とメールを読み返してみたり、請求書の金額に誤りがないかチェックしたりしたのを覚えています。
そして、受領した旨のメッセージを受信して、ほっとし、翌月に実際に入金になったときに、幸せに満ち足りた気分になったのを覚えています。
あぁ、よかった。ちゃんとできた。と。
たとえ、一つの小さな、ちっぽけなことであったとしても、通しでやり遂げた満足感からだと思います。
従業員として働くこととは大きく違う
仮に従業員として働いた頃に、請求書発行業務を経験していたとしても、同じような感覚になっていなかったと思います。
業務の一環としてやっています、くらいなのではないでしょうか。
請求書の発行一つとっても、これだけ印象が違うわけです。
たった一年ちょっとしかまだ経っていませんが、従業員として働くことでは経験することができないことを、たくさん経験できており、個人事務所を本格稼働させて本当に良かったなと思っています。
スピードはかなりゆっくり目ですが、間違いなく、前に、一歩ずつ進んでいます。
Slowly, but surely.
日々精進。