とある税理士事務所運営に関する情報
最近、税理士事務所の運営に関する考え方や提言に関する情報に触れるのが楽しく(いろいろと考えさせられるのと、今まで真剣に考えたことがなかったので)、良さそうな情報を見つけては、情報を隅から隅まで読んでみるということをしています。
とある税理士事務所運営に関する情報として、
「いい職員ほど、すぐに辞めてしまう」
と、嘆く所長が多いが、それはあたりまえのこと。
なぜなら、彼らは独立したいと思っているから、所長と似たマインドを持って働いていた(だから所長にとっていい職員だった)のであって、得るべきものを得たあとは事務所を去っていく。
だから、事務所を大きくするためには、独立したいと思っていない職員を雇うべきということとなる。
といったものがありました。
税理士を目指す人の中にも、独立を目指していない人がいること自体が新鮮だったのですが(税理士資格を取れば大企業の経理部に入れると思って資格取得に励む人もいるとのこと。びっくり。)、
「まぁ、確かになぁ~」
とも思いました。
(別に仕事がすべてではないですしね。人それぞれ。)
英会話レッスンでの議論
毎朝の英会話レッスンで、
「従業員が起業家精神を持つべきか?」
ということについて、ディスカッションをしましょうというお題があったのですが、前日に先の独立したいと思っていない職員を雇うべきという情報に触れていたので、
「従業員が起業家精神を持つべきとは全く思わない。」
と真っ向から否定をしてみました。
テキストの趣旨に沿えば、答えは間違いなく、
「従業員であっても起業家精神を持つべき。」
だったのですが、そこはディスカッションですし、海外の方は、意見をぶつけ合うことに慣れていらっしゃるので、良い感じで盛り上がることができました。
当然、意見をするときは、その理由を求められるわけで、
「すぐに辞めてしまうので、ある程度、上の役職者が起業家精神を持っていれば、それで良い。」
と言ったところ、インストラクターの方から、
「別に辞めたっていいじゃないですか?業界全体で見ればプラスですよね?お客様にとっては、選択肢が増えることにつながりますし、適切な競争を通じて、専門家同士で研鑽しあうんじゃないですか?」
という意見が来ました。
なるほど、合点承知の助です。
「もっと視野を広く持とうぜ☆」
と言うことですね。
どの視点で物事を考えるか
税務署で働いていた頃に、嫌いだったことがありました。
自局(自分が所属している国税局)にとって有利か不利かと言う観点から物事を考えるだけで、国税組織全体で考えてみると絶対に望ましいことであっても、自局にとって不利な場合は、それに反対の意思と態度を示すということです。
優秀な職員を囲い込みたがって、主税局や国税庁に職員を出さないですとか、東京局へ出向(なんていうか忘れました。「転局が」一般企業でいうところの「転籍」だったはず。)させる職員には、あまりいい職員は出さないとかです。
税務署単位でも同じようなことが起きるのですが、
「なんかしょうもないことしているな。」
と、当時思っていました。
国税組織全体で見てプラスになるのであれば、協力すればいいのではないかと思うわけです。
組織外の人たちにとっては、その内部での凸凹があったところで、
「知らんがな。」
と思うのではないかと思っていました。
さきの、
「起業家精神を持った職員を雇うべきか?」
も、同じことですよね。
お客様からしたら、
「税理士業界全体にとってプラスになるのであればそれでいいんじゃないの?」
といったことなのではないかと思います。
ただ、
「そのような崇高な理念を維持できるか?」
と言われると、・・・・となってしまいそうですが。
(独立ウェルカムで事務所を運営されている税理士事務所さんもあるようですので、実現可能性はあるということのようですが、相当タフなハートと、社会への奉仕の強い意思がないと続けられないように思います。)
日々精進。