税理士会の新聞
業界紙はどの業界にもあるのだと思いますが、税理士会にもあります。
おそらく税理士会の単位で発行しているのだと思いますが、私は関東信越税理士会に所属しているので、「関東信越税理士界」という新聞が毎月送られてきます。
本日、会報「関東信越税理士界」(6月号)をPDF配信しました。 – 税理士会会員向け,関東信越税理士会からのお知らせ │お知らせ (kzei.or.jp)
論陣
その中に、「論陣」といって、税理士会に所属している税理士(で、おそらく研究部会に所属している人)が持ち回りで書いている解説記事(論文?)があります。
書く人によって、色があり、この人は真面目な人なんだろうなぁ~という書きぶり(論文の書き方に忠実)だったり、個人の意見を書くのを避けたな~といった記事だったりと、いろいろな記事があって、読んでいておもしろいなぁと感じています。
おぉ、わかりやすい
今回の記事が、
「市街地価格指数を用いて取得費を推計する方法の是非」
というものでした。
取得費がわからない不動産を譲渡した場合の譲渡所得の計算において、概算取得費以外の方法でなんとかならないか問題ですね。
ネットで調べてみると、市街地価格指数を用いて推計する方法がそこかしこで紹介されているのですが、これの是非について解説されていました。
私、過去にこの手法を使ったことがあるのですが、使ったといっても、そのほかの取得価額の推定の参考情報として使ったに過ぎません。
もともと、大きな事案でもなんでもなかったのでスルーされただけかもしれませんが、税務署から問い合わせなども受けることなく事が済んだので、
おぉ、これって本当にいけるんだな
なんて思っていました。
その後に、税理士会の支部の会合で出会った資産系の国税OBにこの話をしたところ、
基本的には認められない手法である
とのことでしたので、
そうなんだなぁ、、
と思ったものの、
認められない理由は何なんだろう?
と疑問に思っていました。
その疑問に、この解説記事が見事に答えてくれていたわけです。
その時思ったのが、
やっぱり餅は餅屋だなぁ
ということです。
私、税理士としてやっていますが、所得税や資産税となると、そこまで詳しくありません。
なので、ネットで調べて見つけた情報で、審判所の裁決などが根拠として記載されていると、信用しちゃいます。
でも、本来のあるべき姿は、やはり、基本的な知識に基づいた判断なような気がするわけです。
そして、これが、腰を据えて、じっくりと学び、実務で経験してきた人たちには到底かなわないわけです。
今回それを痛感しました。
(もともとこの分野には踏み入れない方針ですので、痛感して、その次があるわけでもないのですが。)
勉強になりました。ありがとうございます。
日々精進。
【お仕事のはなし】「税務調査を今一度ちゃんと考えてみる本」(税務経理協会様)