ふとした興味から
『M&A仲介の罠』を購入して読んでみました。
とある会社のM&A支援登録機関の取消しが公表されたことが話題になっていたので、どのようなことが起きているのだろうと興味をもっていました。
M&Aの失敗事例(会計や税務の観点ではなく、もっと初歩的な、DDしなかったからですよぉ、、みたいな事例)をみたことがあることも影響しているのかもしれません。
多分本人に嘘をついている自覚がない
ルポルタージュでして、複数の事例を取材した内容が書かれており、中小企業をM&Aした後にお金を吸い上げるスキームをしていた方に、直接会って聞いた話が書かれていました。
文章を読んだだけですが、どこから突っ込めばいいのか、わからなくなるくらいおかしな話で、推測に過ぎませんが、話している本人は多分嘘をついている自覚がないんだろうなと感じました。
役所で働いていた際に、同じような話をされる経営者の方にお会いしたことがあるのですが、見た目は本当にごく普通の方で、でも話している内容が異常に壮大と言いますか、少し現実離れしていたのを覚えています。
いろいろな方に同じ話をしていくうちに、何が事実で何が思い描いていることなのかの判別が、できなくなってしまうのかもしれないなと感じました。
どんどん怖くなる
とある事例では、しっかりとしたご経歴の方々が役員に就任されており、それでも、よからぬ事態となってしまっていました。
役員の方々は体調不良などを理由に辞任をされたとあったのですが、役員をされていた事実は残り続けるわけで、リアルにぞっとしてしまいました。
以前、独立している会計士の先輩に、役員への就任について話を伺ったことがあるのですが、基本受けない(受けるとしても紹介者や紹介先の属性を慎重に確認する)、とおっしゃっていたのを思い出しました。
流行り物に乗らない
役所で働いていたころから、商売事をずーっと見続けてきたのですが、それを通じて学んだことは、
流行り物に乗らないほうがよい
ということです。
①誰も見向きもしないフェーズ→②先行者利益が生じるフェーズ→③多くが参入し事故が生じ始めるフェーズ→④規制と共に流行が終わるフェーズ
というサイクルを辿るのですが、私のような一般人には、3番目のフェーズで話が来きまして、私は興味がないので傍観していると、一時的には儲かるなどするようですが、だいたい最終的に何かしらの不利益を被っておられます。
(あくまで観測値に過ぎません。)
アップダウンの激しいオフロードを走ることが好きな方であれば、このような人生を楽しめるのかもしれませんが、私には到底無理です。
よって、流行り物には乗らないことをルールとしています。
(実際、個人事務所を本格稼働した際に、方々から資産税関連のお話もいただきましたが、すべてお断りしました。そもそもスキルも経験もないということもありますが。)
今後も同様に、肝に銘じておきたいと思います。
日々精進。
【お仕事のはなし】「税務調査を今一度ちゃんと考えてみる本」(税務経理協会様)

