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【独立開業】実体験に基づいて熱意をもって書かれた書籍は読みごたえがありますね

お仕事のはなし

週に一度は近所の本屋さん巡り

本を読むのが好きで、週に一度は近所にある本屋さんを巡るようにしています。

個人の事務所を本格稼働してから、個人のスキルを上げるにはどうしたら良いかと言った自己啓発本はあまり読まなくなり、経営に関する考え方や、独立について書かれた本などに興味関心が移っています。

いろいろな会社を見ていて、共通して感じることが、人事の難しさです。

良い人を雇うことが難しいという話が一番多く聞こえてくるように思いますが、雇った後でも、長く働いてもらう方法や、まずい人を採用してしまった場合の対処に困っているという話も聞きます。

人の採用に関する悩み

そういった悩みに接する機会が増えていたからか、人を雇う予定は1ミリもないにも関わらず、「採用に悩む小さな会社のための応募者を見抜く技術」について書かれた本を購入してみました。

表紙を見た感じでは、採用のテクニックのようなものが書かれた本なのかなと思ったのですが、ぱらぱらと流し読みをしてみたところ、実体験に基づく、思いや意見が書かれているようだったので、おもしろそうだなと興味が湧いたということです。

期待通り、しっかりと意見を書いてくれていました

どこからか持ってきた情報を寄せ集めただけで、おそらく実体験があまり伴ってなく、また、読者を意識過ぎてか、しっかりとした意見を書けていない本にあたってしまうと、失敗したなと思ってしまい、読むのを途中で止めてしまいます。

が、この本は期待通り、実体験に基づく内容と、著者の方の意見がしっかりと書かれていました。

その中でもとても共感できたのが、採用面接などで声が大きい人(声量という意味ではないです。)、たくさん喋る人には注意をした方が良く、反対に静かで発した言葉の数が少なくても、面接時の態度やしぐさなど、他の情報から、その方がしっかりと思考できているようであれば、採用に値するという意見です。

これ、非常に共感できます。

グループディスカッション

どこの監査法人だったか忘れてしまったのですが、採用面接の1次としてグループディスカッションに参加したことがあります。
(当時は、転職エージェントで中途採用という道があることを知りませんでした。)

ディスカッションのお題は、確か、牛丼チェーンが海外に進出を検討しており、米を食べる習慣のある中国か、肉が安価に手に入り、まだ牛丼があまり知られていない米国のいずれに進出すべきかについてディスカッションせよ、といったものだったと思います。

当時の私の考えは、

「どっちでも可能性ありじゃない?というか情報が少なぎて判断がしようがないように思う。。が、ディベートみたいなもので、どっちかに決めて、後は周りと議論すればいっか。」

でした。

さて、どうしたものかと考えていると、おそらく大学在学中に合格したであろう、フレッシュな方々が、意見を発し始めました。
(発言の内容や仕方から社会人経験がないことは察せます。)

はっきり言って、言っている内容は、おいおい大丈夫か?みたいな内容の方が多かったのですが、なぜか、それで議論が進んで行きました。

とてもびっくりしたのですが、議論をする場のはずなのに、みんなのアピール合戦みたいになっていました。

みんな他の人の話を聞いていない、もしくは聞いていたとしても、発言者の話した内容を理解できていない、なのに、みんな好き勝手に自分の意見を発しているわけです。

これって議論じゃないですよね。

何とか軌道修正せねばとの思いから、みんなの話をちゃんと理解しようとして、真剣に話を聞いていると、話が散らかりまくっていて、議論についていけなくなります。

知識や経験不足でついていけないのではありません。

話が散らかりすぎて、収拾がつかないということです。

それでも、みなさん、

「どうだ凄いだろう(えっへん)」

みたいな顔をして発言を続けていました。

いくら会計士試験に受かった人であっても、こういった人達を積極的に採用するのってどうなんだろうか、、、と思ったのを強く覚えています。
(チームとしてよりよい成果物を目指すのではなく、自己顕示欲を優先する方ということですね。)

グループディスカッションの時間は限られるので、さっさと何かを発言すべきというのもわかるんですが、このようなやり方でグループディスカッションを進めると、ちゃんと考えようとしている人が、ほぼ何も発言しなかった人になると思います。

採用する側ではなく、採用してくださいとお願いしている側ではあったものの、静かだけれどもちゃんと思考ができる素晴らしい人材がちゃんと採用されず、埋もれてしまっていいものやらと思ったということです。

一つ一つの言葉をとても丁寧に話す社長

従業員なら、物静かでもいいが、会社の顔である社長を考えると、そうも言ってられないのでは?という疑問も同時に持っていたのですが、とても物静かで、一つ一つの言葉をとても丁寧に発せられる社長様にお会いしたことがあります。

確か、お父様が創業されており、2世ではあるのですが、それでも、数百億円の売り上げ規模で内部留保が驚くほど潤沢な会社の社長をされていました。

会議などでは、考え始めてから発言までとても時間がかかるので、普段の会議とは時間の流れが違い、非常にもどかしくもあるのですが、思考の過程を経て発せられる発言は、言葉の数は少なくても、非常に重みがありました。

おそらくですが、従業員の方々も、この重みを感じてらっしゃるので、企業としてうまく回っているのではないかと思います。

いつか人を雇用するときが来たら

当面の間は一人でやっていくつもりですが、いずれは誰かを雇おうと思う日が来るかもしれません。

その時は、この本を参考にして、思考ができる人を見つける努力をしようと思います。

私が、普段からぺちゃくちゃ喋っているから、その聞き手としてではなく、思考の相手としてです。

日々精進。


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