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【独立開業】執筆していて常に感じるのは、ただただ、怖いということ

お仕事のはなし

連載の執筆

「税経通信」という、税務の専門誌で2022年8月号から連載をしています。

先日、2023年8月号のゲラのチェックが完了しました。

一年前に執筆のお話をいただいたときは、

「ちゃんとネタ切れを起こすことなく、書き続けられるかな?」

と不安だったのですが、無事に一年間連載を続けることができました。

見ざる聞かざるを貫いても結局怖い

執筆を始めるにあたって、自分で決めたルールがあります。

それは、連載の反応について、見ざる聞かざるを貫くということです。

「連載について反応あるかな?」

と思ってネットで調べてみて、何もなかったらなかったで悲しいですし、あったとしても、根がネガティブな性格なので、たとえどのように前向きな意見であっても、うがった見方をして、変な捉え方をしてしまうように思うためです。

ということで、意識的に見ざる聞かざるを貫いてきたのですが、最近、貫いたとしても、結局怖いという感情を持つことになるということに気づきました。

直接フィードバックを受けることはできない

特に、自分の意見を明確に書いたときの恐怖が大きく感じます。

2023年6・7月号が税務訴訟に関する内容だったのですが、7月号で、自分の率直な思いを書きました。

当該号が発売になるとき、とても大きな恐怖を感じました。

働きだした頃からなのですが、たとえ経験や知識が不足している状況であっても、自分の意見を、はっきりと言うようにしています。

自分の意見をはっきりと言うということについては、だいぶまえから続けているので大きな違いはないのですが、税務署にいた頃は、先輩や上司から

「お前の意見は必要ないんだよ。」

といった風に、まぁ、これはこれで辛く感じましたが、直接フィードバックを受けることが出来ました。

執筆の場合はそうはいきません。

どこの誰が、どのような経験や知識、考え方を持っており、どんな気持ちで読んでいるのかは、まったくわかりません。

嬉しいフィードバックすら、恐怖に変わる

7月号の記事に、現職員の方向けの思いを書いた箇所があります。

正直、国税庁などの税務関連の情報に目を通している部署(守秘義務違反とかの観点でしょうか。具体的にどういった部署があるのかは知りません。)などが見ることはあったとしても、税務行政の執行部隊の方の目に触れることはないだろうなと思っていました。

ところが、最近、人伝手で、

「コラム見たよ。部下に、『このコラムを書いている人は国税OBだよ。こうやって現職員のことを心配してくれているんだよ。』と話している。よろしく伝えて欲しい。」

というメッセージをいただきました。

「コラム」なので、もしかしたら、この駄文BLOGのことかもしれませんし、連載のことかもしれません。

いずれにしても、私の小言のようなことをちゃんと受け取って下さっていて、そして、部下に話して下さっている方がいらっしゃる。

とても、嬉しい気持ちになりました。

連載の執筆って、ものすごく時間がかかっています。

時給で考えたら、えらいこっちゃになっていると思います。

なので、自分が経験し考えたことを、なんとか伝えたいという思いから頑張っているというのが実情です。

ただ、それも束の間で、今度は嬉しさの反動からか、恐怖心が込み上げてきました。

これまで、見ざる聞かざるを貫いていたので、実際にフィードバックを受けてしまったことで、自分の想像がついていないような方々も読んで下さっているということを実感してしまったからです。

暗闇の中にいると、具体的な何かがあるわけでなくても恐怖心を感じるのと同じで、自分で掌握できない事象に対しては、恐怖心を感じるのだと思います。

自分が伝えたかったことは、ちゃんと伝わっているだろうか?

誤解を生むような、反感を買うような表現はなかっただろうか?

内容はさておき、若造のくせに生意気な、と思われてしまっていないだろうか?

たとえ自身の経験を書いていたとしても、間違っているといった指摘が出てきてしまわないだろうか?(記憶を遡って書いていますので。)

書き出すとキリがありませんが、いろいろな恐怖が渦巻きます。

常に何かを生み出している人はすごい

この経験から、本に限らず、常に何かを生み出して、自分の意見をはっきりと述べている方ってすごいなと思っています。

Amazonのレビューを書籍の購入時にチェックしたりもしますが、ほんと、いろいろな意見がありますもんね。

書き手としては、

「ちゃんと読んで理解してからレビューを書いてくれ~。。」

なんて思ったところで、コントロールはできないですし、実際のところはまったく読みもせずに、何らかの意図をもって書くこともあるのだと思われます。

それに打ち勝ちつつ(柳の様に受け流すのですかね)、読み手に向けてメッセージを送り続ける。

モチベーションの維持だけですら相当大変そうですし、体力的にもすごいですよね。

書くのって、椅子に座っているだけですが、脳力をかなり消耗します。
(なので、たくさん寝ないと書けません。少なくとも私は。)

この連載は、私の税務調査に関する経験を書いているので、ある程度書いたらネタが尽きて、連載終了となるのだと思っています。
(すべてに終わりはあるわけでして。)

とはいえ、まだ、一年目が終了した段階です。

もう少し踏ん張ってみようと思います。

日々精進。


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