草加駅からちょっと離れた場所だけれども
事務所が草加市にあるのですが、草加市というと、煎餅のイメージはあるようなのですが、どこら辺にあるのかについては、いまいちぱっとしないようで、皆さん、だいたい奥地を想像されます。
（「春日部の先ですよね。」ですとか。念のためですが、春日部が奥地ということを言っているのではありません。）
ちなみに草加市は、千葉県寄りの埼玉県で、足立区のちょっとさきにあります。
東武スカイツリーライン（半蔵門線直通or日比谷線直通）が通っており、快速電車も止まるので、都心へのアクセスも実はかなり良好でして、ひそかに人気が高まってきているエリアなのではないかと勝手に思っております。
実際、街の雰囲気も若い人が増えていくにつれて、年々明るくなってきており、古い建物を外壁はそのままに、内装をリノベして、新しいお店を誘致するといったプロジェクトも行われていたりします。
そうかリノベーションまちづくり事業とは – 草加市役所 (city.soka.saitama.jp)
SOSOPARK
この事業の中でも、特に気になっているのが、SOSOPARKという草加駅から徒歩数分のところにある、ちっさなお店の集まりです。
（公園でもないですし、イベントスペースでもないので、表現が難しいです。）
参画スペース＆コミュニティパーク SOSOPARK (soso-sha.com)
もうだいぶ前になりますが、この一画は、たまに子供たちがダンスを披露するイベントに使用されたりするくらいで、ほぼ、ほったらかしにされているなぁという印象だったのですが、数年前から、趣ががらっと変わりまして、今は、ほっこりと、くつろげるスペース（お店が入っているので飲食も可能）になっています。
そこに最近はキッチンカーが定期的にくるようになりました。
会話が楽しい
いろいろなジャンルのお店が来ているのですが、今回、ふとしたきっかけで、キッチンカーでピザを販売しているお店を利用してみました。
キッチンカーの中にピザを焼くための窯があり、オーダーをすると、その場でピザを作って、焼いてくれます。
焼いている間、お店の方とお話しすることができました。
「ピザのホールってどれくらいのサイズなんですか？」
「窯の煙はどこに行くんですか？」
「次はいつここに来るんですか？」
といった他愛もない会話なのですが、コロナ禍ですっかり、人と話す機会が減ってしまったからか、とても貴重な時間なように思えました。
子供を連れていたのですが、小さなお菓子をくれて、子供にも話しかけてくれて、とても良いお人柄の店主さんでした。
そして、何より、安い。そして、おいしい。
北海道にある農業高校をテーマにした漫画で、窯で焼いたピザがおいしいという知識だけを仕入れて、実際に食べた経験がなかったのですが、デリバリーのピザにはない香りとおいしさがあるように思いました。
ピザを焼く窯を搭載したキッチンカーを見る機会はそうそうないかと思いますが、見かけることがあれば、ぜひお試しあれと思います。
独立してから、お店を選ぶ基準が変わった
職業柄、商売をやっているのを見ると、このお店がどのくらい稼げるのだろうか？と頭で計算を始めてしまいます。
今回のケースで言うと、キッチンカーの購入費に、窯を搭載するための費用、ピザの材料に、ガソリン代と窯の燃料（薪）、あとは、施設によっては場所代を支払っているのだと思います。
そして、一人で商売をされているので、店舗数は１ということになりますので、このような状況で、売っているものの値段が高くないということは、おそらく、そこまで儲かっていないであろうと試算されました。
（たこ焼きのような粉ものですと原価率が低いですけど、ピザはチーズと具材の原価率が高そうですし、設備も鉄板よりも高そうです。チーズなどの材料の質によるんですかね。）
「いろいろなところへ行って、一人ですべてこなして、そこまで利益が出ないとなると、大変だろうな。」
なんて考えてしまうのですが、注文を受けてから、ピザを作っている様子を見ていると、急にプロの顔になって、手つきもプロの手つきで（なんかいろいろな動作がとても俊敏でした）、真剣な顔をしているので表情は険しいのですが、なんだか、ピザを作って、それをお客さんに提供することを心から楽しんでいるようでした。
きっと、もちろん、生きていくにあたっては必要となる金額を、稼げるような値段設定なのだろうとは思いますが、稼いでやろう的な値段設定ではなく、ピザが好き、人と触れ合うのが好き、この商売が好き、という気持ちでこの商売をされているんだろうなということが感じ取れたということです。
個人で独立する前には、まったくなかった考え方なのですが、お店を選ぶ基準が、その店主さんが、その商売が好きで、楽しそうにやっているか？で選ぶようになりました。
好きでやっているので、ほぼほぼ、味も伴っています。
せっかくお金を使うのであれば、自分だけではなく、みんながハッピーになれるような使い方をしたいなと強く思うようになり、こういったお店を発見しては、頻繁に利用するようにしています。
こういったお店が、もっと増えていって、草加が、もっともっと活気のある街になって欲しいなと思っています。
幸せな時間と、おいしいピザをありがとうございました。
日々精進。
