永遠のテーマな気がする
個人事業を本格稼働してから、勤め人だった頃にはあまり真剣に考えたことがなかったことに、向き合うことが増えました。
細かな点も含めるといろいろとあるのですが、今関心があることは、
「どこからが報酬の対象か?」
という点についてです。
独立開業されている方、みなさん同じ道を通るようで、結果として同じ方向に落ち着いてくれていると分かり易くて良いのですが、人によって方針が様々で、結果、どうしたものかとふわふわした状態のまま、現在にいたります。
知識と経験を蓄えるほど、簡単に答えられてしまう
報酬を請求するに値するか否かは、受け手にとって、有用なサービスを提供できたかで考えようとしてしまいがちですが、有用だったか否かは、提供側には、はっきりとはわからないわけです。
となると、専門家がやりがちなのが、自分の感覚として、価値があったか否かという観点からのジャッジなのですが、これには大きな罠があります。
知識と経験が増えれば増えるほど、簡単に答えられてしまう範囲が広がっていきますので、
「この質問、たいして難しくなかったしなぁ~。」
と感じてしまう範囲が広がってしまいます。
努力をして研鑽を続けるほどに、請求できる範囲が狭まるという謎の状態に陥るということです。
二か所給与の確定申告でも報酬が発生します
たとえば二か所給与の所得税の確定申告で、医療費控除も住宅借入金控除も何も他になかった場合、申告書の作成に慣れていると、1時間もかからずに、申告書の作成が完了すると思います。
(家族構成など情報収集にかかる時間は除きます。)
これを、普段、税務とは関係のないお仕事をされている方がご自身でしようとすると、結構難しかったりするわけです。
山のようにある税務に関する情報の中から、自分に関係するところだけを抜きだすわけにもいかないので、所得税確定申告書の書き方を頭から読んで、数字を記入していくといった状況になるのではないかと思います。
相当手間がかかると思います。
そして、このように比較的簡単な所得税確定申告書の作成であっても、無償で受けている税理士事務所さんはいないと思います。
(法人の申告を受けているので、その付帯として受けるケースは除いて。)
なので、やはり、自身の観点から簡単だったか否かは請求に値するのかとは無関係なように思う訳です。
英会話の先生とディスカッション
毎朝、英会話のレッスンを受講しておりまして、いつも仕事の予定を聞かれますので、会議などがあると、その翌日に
「どうだった?」
と聞かれるわけです。
で、
「会議だったけど、そこまで難しい質問もなかったから、請求に値するのかわからないんですよね~。」
なんて、話していたところ、請求するか否かを下記で判断してみては?というアドバイスをいただきました。
- Did they accepted your idea?
- Did they responded to you positively during meeting?
- Will they follow your advice?
1つ目と3つ目はその場ではわかりませんが、その後のやりとりで見えてくるように思います。
2つ目が、会議の雰囲気ではっきりとわかるのでいいかもしれませんね。
このような事態は、あまり経験はありませんが、
「それはわかっているよ。がっかり、、」
みたいな雰囲気が漂っている場面では請求に値しないということでしょうか。
こういった経験もあり
法律事務所にいたところの経験なのですが、同じ事務所に所属している弁護士さんが、ふらっと私の席にいらっしゃって、
「ちょっと、いいですか?」
といった感じで、気軽に質問を受けることが結構ありました。
気軽に聞けるがゆえに、案件コードなどを知ることができず、結果、村上は稼働しているが、システムにおける稼働時間の集計上は、あまり稼働をしていないという状況になったことがありました。
これはいかんということで、たとえ、細かな質問であったとしても、決まり文句として、
「案件コードを教えてください。」
と伝えるように変えたのですが、その後、どうなかったかというと、そういった類の質問がパタリと止まりました。
結果、本当に稼働なしです。
(特定のプロジェクトが動いていると稼働はしているのですが、波がありますので。)
まずは、
「村上という人物(会計士・税理士)がいますよ~。」
と知ってもらうことも大切で、その観点からは
「お気軽にどうぞ~。」
というスタンスの方が良いわけです。
ところが、ハードルを低くし過ぎたらしたで、問題があり、ハードルを少し上げると、案件コードの共有などがめんどくさいといった理由から、本当に閑散としてしまうというリスクがあるわけです。
なまじ、事務所で顔を合わせるているので、結構つらかったんですよね。
聞きたいことあるけど、聞きにくいなぁ~という雰囲気が伝わってきたりして。
当時は固定報酬だった
なんて、当時を振り返ってみたりもしますが、決定的な違いとして、当時は固定報酬だったので、私個人としては、案件に私の稼働がチャージされようがされまいが、正直どっちでもよかったということでもあります。
(人事面談で、稼働が低いと言われるくらいでしょうか。)
それに対し、現状は、そのようなことをしていると、無収入になってしまうというリスクがあります。
ゆえに、やはりちゃんと請求すべきものは請求しようとなるわけです。
一年経っても、何をごちゃごちゃと悩んでいるんでしょうかね。
個人事業主としてやっていきようっちゃけん、しゃっきっとせんといかんよ。
(なぜか博多弁で決意表明してみる。)
日々精進。