所得税法
法人に関する税金をメインにして個人事務所を運営していますが、所得税がなんだかんだでいろいろなところでからんできます。
資産税(相続・贈与)は、やらないと決めており(そもそも、知識も経験も不足していますし)、また、そのように言いやすいのですが、所得税って、なぜかやっていませんとはいいづらく、手許に資料はあるので調べればいいかと思い、都度都度調べつつ対応しています。
制度を大まかに知ってはいるが
税務大学校の研修で、全体を通して学ぶ機会はありましたし、税務署での実務や、税理士となってからの確定申告対応などで、ベーシックな制度についての知識や、すこしばかりの経験はあるのですが、少しこみいった内容になると、ゼロからのスタートとなってしまいます。
ちなみにベーシックな制度ではあるものの、馴染みがない制度もあります。
その名も医療費控除です。
税務署の収受窓口にいたころに、白い封筒にたくさんの領収書を入れて、申告書で控除を受けられている方をたくさん見ていましたが、医療費控除の対象となる医療費について真剣に考えたことはありませんでした。
先日、これをチェックする機会があったので、あらためて医療費控除について国税庁のウェブサイトなどで調べてみたのですが、概念の様なものがつかめず、難しいなと感じてしまいまいした。
治療行為に関するものはOKで、予防はNG、歯科矯正の取扱いなどは研修で学んだことが知識として残っているのですが、当時はなかったセルフメディケーション税制なども増えており、ややこしくなってしまっている印象です。
なんでだろうと思考した時間が少ない
法人に関する税務の場合、初見の論点でも、だいたいのあたりを付けることができます。
それはなぜかというと、なんでだろう?と思考した時間が他の税法に比べると各段に多いからではないかと思っています。
いろいろな書籍を読み漁ったり、実務を目の当たりにすることで、大きな幹を把握することができているんですよね。
で、その幹に沿って判断すれば基本間違うことはないわけです。
ただ、まれに、その幹に沿っていない取り扱いもあるわけでして、そういった論点は読み物や実務経験を通して、アラームがなるようになっています。
あっ、これたぶん違う、という感覚ですね。
これが所得税にはないわけです。
だから、怖い。
なので、この恐怖を取り除くためには、所得税についても、なんでだろう?のために時間を費やす必要があるわけですが、税法の職人を目指しているわけではないので、そこそこにしておかないといけないなとも思う訳です。
この点、勤め人ですと、時間さえ許せば、好きなことを好きなように調べることができるわけです。
(お給料として、決まった金額が入ってくるので。)
稼働時間ベースで請求がいってしまうのであれば、自己研鑽という扱いにしてしまえばいいわけですし。
なかなか悩ましいですね。
でも、すべてにおいてプロになれるわけがないので、ある程度の割り切りは必要なのかなと思っています。
学ぶべきは税法だけではないですからね。
うーん、舵取りがむつかしい。
日々精進。