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印紙税を調べるときに便利なもの

印紙税のはなし

印紙の課否判定の際に参考になるもの

契約書に印紙がいるかいらないかを調べるときは、「文書名」+「印紙」といったキーワードでネットで調べられることが多いかと思いますが、法務部の方や士業の方など、日常的に印紙の質問を受けてしまうことがあるという方向けに、印紙の課否判定の際に参考になるものを書いてみようと思います。

 

■「印紙税の手引」

印紙税の手引|国税庁

国税庁が公表している冊子です。

「印紙税法上の『契約書』ってなんだろう?」
「納税義務はいつ成立するのだろう?」
「印紙税額を判定する際の『記載金額(契約金額)』ってどうやって計算するのだろう?」
「覚書や変更契約書を締結した場合の『重要な事項』ってなんだったっけ?」
「印紙税額表が見たいな」
といった場面で活躍します。

感覚値ですが、印紙税関連の質問のうち、7割くらいはこの冊子だけで解決が可能なように思います。

 

■「印紙税実用便覧」

令和3年7月改訂 印紙税実用便覧 | 政府刊行物 | 全国官報販売協同組合

契約書の名称や印紙税法に関連する用語が、五十音順で解説されている便覧です。
調べたい契約書の解説を直接確認することができるので、とても便利です。

契約書の名称を聞いてぱっと判定は頭でできたとしても、その判定結果に誤りがないかの確認用として使用しています。

ちなみに、印紙税の税務調査をしていた頃は、常にこれを携帯して、目次を頭から全部見ていました(税務調査の際に、課税の対象となる契約書に気づけるようにするためです)。

解説ページのほか、法令、通達等の情報も搭載されているので、法律を確認したいという時に非常に便利です。

 

■「問答式 実務印紙税」

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問答式ですので、便覧に比べて、読みやすいのと、国税OBが著者ですので安心感があります。

記載金額の解説のあたりが、非常にわかりやすかったように記憶しています。

クライアント向けの説明の際などには、こちらの書籍を利用して説明することが多いです。

 

■「印紙税法基本通達逐条解説」

印紙税法基本通達逐条解説(令和元年版)
前回版(平成16年7月刊)以降現在までの追加通達事項、改正通達事項をすべて織り込み印紙税法基本通達に規定されている全項目について、趣旨及び内容を逐条的に詳細に解説。関係法令等の改正、経済実態に沿った解説内容の見直しを行うとともに、読者の理解を深めるための質疑応答事例の見直し・充実を図り、実務により役...

印紙税法基本通達の趣旨などの確認に使用しています。

個人的には「一の文書の意義」の解説がお気に入りです。

 

■「印紙税取扱先例集」

印紙税取扱先例集 平成8年改訂 新版
印紙税取扱先例集 平成8年改訂 新版 書籍のご購入は「請求書発行による後払い」「クレジット決済」「代金引換」等ご利用いただけます。

平成8年のものなので、とても古いが参考になるの?と疑問に思われるかもしれませんが、印紙税はこのころから大きな変化はないので、参考になると考えます。

国税の内部資料だと勝手にずっと思っていたのですが、どうやら普通に販売されていたようです。

印紙税の書籍にある事例は、判をついたように同じ説明がされているものが多いのですが、これは、一歩踏み込んだ説明などがあるので、込み入った事案を検討する際は、何か参考になる情報が記載されていないかを、この書籍で確認するようにしています。

 

■「例解印紙税」

例解印紙税 | 書籍 | 税研オンラインストア

個人的に、印紙税関連の書籍のうち、最強の書籍ではないかと思っています。

事例も豊富ですし、課税文書ごとに、法律的な観点からの解説がとても丁寧にされているので、めちゃくちゃ参考になります。

内容が専門的かつ分量多しですので、印紙税に拒否反応がない方のみにおすすめします。

ちなみに、購入者向けの電子版もあるので、それもお気に入りポイントです。

 

国税庁が公表している事例

上記以外にも、国税庁が公表している情報なども参考になります。
(たとえば、「コミットメントライン契約に関して作成する文書に対する印紙税の取扱い」など。)

ただし、一つ注意事項がありまして、国税庁が回答している内容と印紙税調査の実際のところが整合していないように思われる回答があります。

決して、国税庁の公表情報が理論的に間違っていると言いたいのではなく、印紙税の税務調査の実際のところは、ここまで丁寧な判断をしたうえで行われていないということです(売上高が兆単位の超大規模法人向けの印紙税調査であれば別かもしれませんが。)。

印紙税の税務調査で指摘を受けた際に、同じように根拠法やその趣旨などまで遡って説明をすればいいのではないか?と思われるかもしれませんが、印紙税の税務調査は比較的規模の大きな会社に対して行われるものの、法人税調査などに比べると追徴税額が大きくなく、課税される側もそこまで真剣に議論をしようとしない傾向がある(「この金額なら、まっいっか」となりがち)ように感じています。

特に、印紙税法上の請負契約書の運用において、その傾向が顕著なように感じています。

なので、国税庁が公表している印紙税に関する回答をご参考にされる際は、公表されている事例と同じ契約書の判定に利用されることは、もちろん問題ないと考えるのですが、類推適用のような参考の仕方は控えた方がいいのではないかと思います。

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