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ブリヂストンへのタックスヘイブン対策税制による課税の記事を読んで

法人税のはなし

課税の概要

2022年5月5日の西日本新聞の記事に「ブリヂストン3億円申告漏れ 一部にタックスヘイブン税制適用」というものがありました。

内容はざっくりいうと、ブリヂストンの在外関連会社が外国の孫会社に無利息の貸付けを行っていたところ、日本の税法上は、当該在外関連会社が利子相当分の収益を認識すべきとされたとのことです(おそらくですが、当該在外関連会社の所得はタックスヘイブン対策税制によりブリヂストンに合算課税されているものと思われます)。

記事の情報のみですので詳細はわかりませんが、本件無利息貸付けって日本からタックスヘイブンへの所得の移転は生じているのかな?という素朴な疑問があります。
もちろん、タックスヘイブン対策税制において、所得の移転の意思の有無は課税要件ではないということは知っているのですが、なぜ課税されてしまったのだろうと考えるための入り口として、日本の所得が移転していたケースなのかな?と、一度は考えるようにしています。

この点、資金の出所がブリヂストンであれば、当該在外関連会社への貸付けについては利息を取っていると思われますし、当該在外関連会社が現地で稼いだお金を無利息で貸し付けたのであれば、日本からではなく関連会社所在地国からの孫会社所在地国への所得の移転なのではないかと思います。

なんか強烈ですよね。認定利息と寄附金課税とタックスヘイブン対策税制の合わせ技で課税って。寄附金でなくて利息を回収することにしても、当該孫会社は利息によって赤字なので、親会社の所得に合算はされないということになってしまうのでしょうか。

私が何か大きな勘違いをしているだけかもしれませんが、税務調査の現場で調査官とどのようなやり取りをしたのか気になります。

認定利息がないのは非課税所得?

記事によると、当該関連会社の所在地国には日本のような認定利息の規定がないそうです。

となると、合算課税対象金額の計算において、本邦法令方式に基づく方法ではなく、本店所在地国法令方式に基づく方法だった場合にどのような課税となったのかも気になります。

認定利息の制度がないことが非課税所得(一般に考えられているような非課税所得とは違います。ご興味がおありの方は、国際課税実務検討会報告書をご覧ください)ではないと判定されれば、本店所在地国法令方式によった場合は、合算課税対象金額に認定利息が含まれないようにも思います。

とはいえ、認定利息がないことは、適格合併のような課税の繰延べではなさそうですので、難しいのかもしれません。

この記事を読んで改めて思いましたが、タックスヘイブン対策税制って難しいですよね。

制度としては条文などを読めばある程度理解できるのですが、税法から離れて、課税すべき所得なのか?という頭で考えると、いつもわからなくなります。税法の中でもかなり独特な制度なように思います。

日々精進。

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