BLOG

更新日:

【税務調査】経営指導料の金額の算定

法人税のはなし

経営指導料の金額をどうやって算定する?

親会社が子会社に役務提供をしている場合は、経営指導料として、一定額の金額を子会社から支払ってもらうことが一般的だと思います。

この金額の算定について、税務調査で論点となるそうで、金額の算定方法についてよく質問を受けます。
(グループ法人税制が導入された後も否認ってしているんでしょうか??支払先が外国であれば国外関連者寄附金があると思うのですが、日本の場合って増差所得でますかね。。)

答えになっていないのはわかっているのですが、
「第三者に依頼したら払うであろう金額であればOK」
と答えています。

「その金額がわかれば苦労しないよ」
ということで、マーケットアプローチは諦めて、通常はコストアプローチ(具体的な作業にかかったコストに幾ばくかの利益をマークアップする方法)でその金額を算定することになると思います。

壮大なエクセルシートは大変だと思います。

コストアプローチの考え方で計算するために、壮大なエクセルシートを作成して、経営指導料の金額をかなり精緻に計算されている会社を見たことがあります。

一回決めたら、よほどのことがない限りは計算式を更新する必要がないのであれば、一度計算シートを作ってしまえば、継続して、工数をかけずに精緻な計算ができますし、精緻に計算されたほうが、税務調査における否認リスクは小さくなるので良いとは思います。

だた、その壮大なエクセルシートを使用されている会社は、子会社の行っている事業内容の関係からか、計算にあたって引用する数値が経営管理資料など複数の資料から引用されており、かつ、結構頻繁に計算方法を変えておられました。

引用元が複数で、計算方法を頻繁に変えると何が起こるかというと、更新に膨大な作業を要してしまうということと、会計監査で会計士から質問を受けた際などの説明が大変になるということが起こってしまうように思います。
計算方法が複雑化すればするほど属人化してしまうという点も気になります。

では、
「売上高の○%などざっくりで絶対大丈夫と言えるか?」

というと、そこまでは言えないのですが、正直なところ、
「あんまり複雑な計算にし過ぎないほうがいいのではないか」

と個人的には思っています。

特に会計士にこのような傾向があるように思っているのですが、監査業務を通じて、エクセルの達人になっているということと、時価の算定(株価算定とか、いい例ですね。)が大好きなことから、
「税務調査で否認されないような経営指導料の算定方法を考えてほしい」
と言われて、張り切って対応してしまい、会計士くらいしか更新できないようなエクセルを作ってしまうように思っています。
(私もクライアントから試算などのためのエクセルを依頼されて、ぱぱっと作ると喜んでいただけるので、わからなくもないのですが、その後のメンテナンスをどうするんだ問題があるように思っています。)

経営指導料の計算方法が論点なのか、変更理由が論点なのか?

ちなみに、経営管理料が税務調査の論点となる理由は、計算方法がざっくり過ぎて問題があるからではなく、(税務の観点から見たら)利益調整に利用されがちだからなのではないかと思っています。

事業部の方などは、
「儲かっている会社から多くとって何が悪いんだ?」
「儲かっていないんだから、とれないでしょ、、」
という風にお考えになるので、結果として、鶴の一声で、経営管理料を変更せざるを得なくなってしまうこともあるようです。

そして、数年後に振り返ってみると、儲かっている時期は経営管理料を多く取って課税所得を減らしているように見えてしまい、変更理由について、もっともらしい説明が出来ればいいですが、役務提供の内容が変わっていない、または、役務提供の内容がざっくりしているので、そもそも詳細に説明が不可能といった状況になって、結果、増額部分について、
「役務提供の事実が認められないので、否認します」
となるのではないかと思っています。

この論点は、グループ法人税制導入後に実際に税務調査の場で遭遇したことがないので、やや的外れの可能性もありますが、少し気になったので書いてみました。

今後税務調査の中で実際に遭遇することがあれば、再度考察してみようと思います。

日々精進。


取扱業務

事務所紹介

お問い合わせ

About Us

Information of Japanese taxes

2024年7月2日に「税務調査を今一度ちゃんと考えてみる本」(税務経理協会様)が発売されます。


 

タイトルとURLをコピーしました